時間講師(非常勤講師)の話、続きです。

管理人は、民間企業退職後に2年間、非常勤講師を務めました。

1年目は、自宅から自転車で15分という絶好のロケーションにある市立L高で週16時間。通勤に時間がかからないことを幸いに、勤務時間を度外視して放課後補習を中心とする生徒のサポートにも積極的に関与でき、SE時代にはあまり経験したことのないような濃密な時間を過ごすことができました。この1年間での経験や培った人間関係が、その後大いに役立っています。

しかし、L高校は1年限りで継続なしという条件だったため、あえなく終了。

2年目は、近隣自治体のやはり市立のN高に決まりましたが、1年目とは対照的に長時間通勤になってしまいました。電車とバスを乗り継いで片道1時間半です。けっこうな負担でしたが、やむを得ません。もう1校オファーをいただいた私立高は、条件が合わずにポシャってしまいましたし。

N高校では週14時間勤務しながら、県立高とかけ持ちしました。県立は定時制で週1日2時間だったので、N高校で3時間授業をした後、バスに乗って市街地のど真ん中にある県立高に移動。わずか30分前後の乗車時間でしたが、たいてい寝ていましたね。

2年目の秋、幸いなことに1年目勤務のL高校から翌年度・臨時的任用(臨採)のオファーをいただくことができました。L高校で情報機器・システムの運用管理を担当していた臨採教諭が採用試験に合格して異動が確実になったため、その後釜にとのこと。やはり、1年目の勤務実績─時間講師の枠にとらわれずにせっせと働いたこと─が功を奏したのだと思います。

2年目のN高校でも、ありがたいことに継続の打診をいただきましたが、諸条件(おもに通勤)を考慮してL高校を選択。それからはや10年、何とか食いつないでいます。

自分の話が長くなってしまいましたが、正規教員を目指して採用試験の勉強中という方は、よほど条件が合わない場合を除いて、できるだけ講師を務めたほうがいいと思います。

仕事に勉強時間を食われるというデメリットはあるにせよ、学校現場で教科指導・生徒指導の経験を積み、管理職や教員とつながりができれば、計り知れない恩恵を受けることができます。

採用試験でもコネクションのあるほうが有利です。不正とかそういうことではなく、採用試験合格のポイントについて、受験者・合格者ならではの貴重な経験談やコツを伝授してもらえますから。